「いまわたしたちが支払っている年金保険料は、いま年金を受け取っている世代のために主に使われています」
※なお、一部の使われなかった資金は、将来のために積み立てられていて、公的機関によって管理・運用されています。
詳しくは…私たちの公的年金が運用されてるってほんと?
日本の公的年金制度は、いま働く現役世代が支払っている年金保険料が、その時点の年金を受けとる世代へ給付される仕組み*が基本で、いわば社会全体で年金を受け取る世代を支えているようなもの。
わたしたち自身が受け取る老後の公的年金は、その時点で働く世代が支払う年金保険料があてられることになり、自分自身が支払った年金保険料が自分の年金として積立てられて、将来戻ってくる仕組み**ではない点が特徴です。
いまの年金制度の仕組みは、支える世代と支えられる世代の比率がカギ
社会全体で年金を受け取る世代を支えるいまの仕組みの特徴は、これらの世代の比率が変わることによって、年金保険料や年金額を増やしたり減らしたりすることが必要になる点。
約25年前の1990年は、およそ5人の現役世代で1人の年金を受け取る世代を支えていました。
ニュースなどでも報道されているように、少子高齢化が進んでいて、35年後の2050年***には、およそ1人で1人の年金を受け取る世代を支える可能性が高まっています。
給与明細の「厚生年金」に注目!
会社に勤めている人であれば、給与明細の「厚生年金」欄を見れば一目瞭然。2004年10月から毎年1回、年金保険料の引き上げが行われていて、2017年まで続きます。また、いま年金を受け取っている世代に対しては、2015年4月(実際の支給は6月)から年金支給額の伸びを2014年度との比較で抑えることも決まっています****。
年金に関するニュースには、これからも注目しておきたいですね。
*保険料を、そのときの年金受給者への支払いに充てる仕組みを「賦課方式(ふかほうしき)」といいます。
**保険料を、自分が将来受け取る年金として積み立てておく仕組みを「積立方式(つみたてほうしき)」といいます。
***予測は今後変更される可能性があります。基礎年金の年金扶養率に基づき記載。出所:国立社会保障・人口問題研究所の2012年データに基づき、アライアンス・バーンスタイン株式会社が作成
****出所:厚生労働省
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