“分散投資”は、アイスクリームとおでんの関係と似ている?
分散投資の基本的な考え方は、夏に売れるアイスクリームと冬に売れるおでんの両方を1年を通してお店に置いて、経営を安定させるように、“動きが異なるものをうまく組み合わせて投資する”ことによって、一つだけの資産に投資した場合と比較して値動きを安定させることです。
では、分散投資の結果を過去データで見てみましょう。下の図は2002年から2013年にかけて、さまざまな資産に分散して投資した場合と、一つの投資対象に投資した場合の収益率を順位で並べた成績表です。
過去の一定期間の実績に基づくシミュレーションは将来の運用成果等を示唆、保証するものではありません。
投資家はインデックスに直接投資することはできません。インデックスには有価証券や投資信託への投資に伴うトータル・リターンの低下要因となる売買手数料や運営に係る費用は含まれていません。上記はアライアンス・バーンスタイン株式会社が次のインデックス(いずれもトータル・リターン)をWMロイターが提示する為替レートで円換算し算出したものです。
海外債券:シティ世界国債インデックス(除く日本)、日本債券:NOMURA-BPI総合インデックス、海外株式:MSCIコクサイ・インデックス、新興国株式:MSCIエマージング・マーケット・インデックス、日本株式:TOPIX(東証株価指数)、世界リート:S&PグローバルREITインデックス、分散投資:上述の6資産に投資したと仮定し、6資産の単純平均収益率を算出。
出所:ブルームバーグ、イボットソン・アソシエイツ、アライアンス・バーンスタイン株式会社
分散投資の成績は安定
順位は毎年、目まぐるしく入れ替わっているものの、分散投資の成績は3位から5位の間に安定して収まりました。
仮に2002年に元手100万円で分散投資を始めたとすれば、2013年末のシミュレーションは228万円になり、利回りは年率7.1%という結果でした。値動きの異なるものをうまく組み合わせることによって、低金利が長く続くなか、満足のいく投資成果を得ることができたのではないでしょうか。
一方、毎日多くの時間やエネルギーを割いて、情報収集や分析をおこない、投資する先を十分に選ぶことができれば、成績が1位の資産に毎年投資できたかもしれません。その場合、2002年に投資した元手100万円は、2,535万円まで増え、利回りは年率30%を超えました。
誰でも、収益が多いほうが嬉しいですが、ただ投資先をうまく選ぶことができなければ、大きく上下に価格が変動して、大きな損失となってしまうこともあります。そうなれば毎日お金のことを考えるのもイヤになってしまうかもしれません。
積立投資を利用した将来の「自分年金」作りでは、“動きが異なるものをうまく組み合わせる”ことをしっかりと意識して、焦らずにコツコツと続けることが大切ですね。
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