物価は過去10年でどれくらい値上がりしたの?
夕食の買い出しに立ち寄るスーパーの見慣れた売り場。そこに並ぶ料理やお菓子作りに使うマーガリンやバター、おつまみのチーズ、ちょっとしたおやつのチョコレート。
これらの値段の変化を知ってますか?
実は、過去10年で20-30%も値上がりしています。1箱(あるいは1個)の量を減らして、実質的に値上げしている場合もあるため、値札に変化がない場合には気づかないことがあるかもしれません。
この他に食パンやパスタは約5%の値上がり。以前は1斤(あるいは1袋)を買えたお金で、今は0.95斤(あるいは0.95袋)しか買えないことになります。
2003年に1単位を買える金額で、2013年に同じものをどのくらい買えるかを示したイメージ図です。
出所:総務省統計局、国際連合食糧農業機関(FAO)
世界の食料品価格を見てみると?
長期にわたり日本はデフレ(物価が持続的に下落していく状態)でした。このため、変化に気づく機会が少なかったかもしれませんが、世界の食料品価格(下の図:赤い折れ線)に目を向けると過去10年で大きな値上がりが見られました。これには景気拡大・人口増加・生活水準の向上・天候・新興国の個人消費の伸びなどさまざまな要因が関わっています。
総務省統計局「品目別価格」(2013年)、国際連合食糧農業機関(FAO)のデータをもとにアライアンス・バーンスタイン株式会社が作成。2003年を100として指数化し、小数点第1位を四捨五入。
出所:総務省統計局、国際連合食糧農業機関(FAO)
「自分年金」の準備にも影響するかも?
一方、日本はデフレからの脱却などを目指す“アベノミクス”*がニュースの見出しに。
日本銀行がデフレ脱却のために、物価上昇率を2年で2%にすることを目指していることを聞いたことがある人も多いのでは?
この政策が成功した場合には、日本でも物価上昇を一層意識する必要があり、公的年金以外の老後生活費(「自分年金」)の準備にも大きな影響を与えることになりそうです。
*2012年12月に発足した第2次安倍政権が打ち出した経済政策
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