前回、私たちの投資に影響を与える「行動バイアス」について、ご紹介しました。今回は、その「行動バイアス」を回避する方法をお伝えしていきます。
行動バイアスを回避するには?
資産運用をする上で重要なのは、日々の細かい相場の値動きに惑わされないで資産運用を続けること。そうは言っても、なかなか難しいですよね。特に相場の乱高下が続くような場面では逃げ出したくなる気持ちもよくわかります。怖くて投資が始められないのも理解できます。では、どうしたらいいのか?おすすめは、積立投資です。
相場が混乱している時こそ、積立投資が活躍
例として、英国のEU離脱などで不確実性が高まり市場が乱高下した2016年前半で見てみましょう。投資をしている方は、不安が多かったと思いますし、投資を始めようとしていた方は、始めるタイミングがわからなかったと思います。こういった時こそ積立投資の出番です。
たとえば、下の左図のような市場環境時において、2016年1月初めから毎月1万円ずつ積立投資を実践したところ、このような期間においても投資元本対比で約1%のプラス、という結果になりました(右図参照)。
混乱期に投資を継続することが難しいのはよくわかります。しかし、積立投資を活用し自分の意志が入らない形で資産運用することで、混乱期にも投資を継続することができます。そして結果的に、この例のようにプラスのリターンを獲得できることもあるのです。
大事なのは、仕組みを作ってしまうこと!
頭ではわかっていても、私たちは適切な行動がとれないものです。前述(コラム『資産運用で思わずとってしまう行動とは? 行動バイアス①』)で述べたように、相場の混乱を目の当たりにすると行動バイアスによって不適切な投資行動をしてしまうかもしれませんよね。だからこそ、積立投資がおすすめです。積立投資という自分の意思が入らない”仕組み”を作り、市場を見る頻度を半年や年に1回と決めてしまいましょう。積立投資で、「行動バイアス」に惑わされることなく、適切に資産形成をしませんか?
- 当コラムは読者の皆様への情報提供を目的としてアライアンス・バーンスタイン株式会社が作成しています。
- 当コラムは信用できると判断される情報をもとに作成していますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。
- 当コラムに掲載されている予測、見通し、見解のいずれも実現される保証はありません。
- 当コラムの内容は予告なしに変更することがあります。