フランスの哲学者アランは「幸福論」の中で、「悲観主義は気分に属し、楽観主義は意志に属する」と述べています。不景気、就職難、いじめなど暗いニュースが多いと、どうしても気持ちが沈んで悲観的になりがちですが、ネガティブな考えは悪循環を招くことが多いので、「どうせなら、ポジティブに」というのが私のモットーです。
アランの言葉に関しては、「夢を持ち、それを実現しようという強い意志があれば、未来を切り拓くことができる」というのが私なりの解釈です。つまり、幸せな未来をプロデュースするには、あえて意図的に楽観的になる努力をすることが大切であり、自分の意志で気持ちをポジティブに切り替える必要があると思います。「ネガティブな性格は変わらない」と思う人もいるでしょうが、専門家によると、人の性格はある程度変えられるそうです。
意図的に楽観的になる努力には、テンションの上がる音楽を聴いたり、「やる気スイッチ」がオンになる本を読んだり色々ありますが、大切なのは最終的に行動を起こすことです。くよくよ思い悩んで結局、何もせずに後悔するより、行動して後悔した方がまだましです。実際、米コーネル大学のギロビッチ博士(社会心理学)は行動・非行動の研究で、「人間は行動した後悔より、行動しなかった後悔の方が深く残る」と述べています。
行動しなければ何も変わりませんが、行動を起こせば、たとえ失敗しても、失敗からは学ぶことがたくさんあります。また、行動自体には不安を打ち消してくれる効果もあるそうです。やはり、幸せな未来をプロデュースするには、「自分年金」作りなど明日へつながるポジティブな「最初の一歩」を踏み出すことが大切だと思います。
【当コラム筆者:カフェバーのマスターとは?】
もともとは金融機関勤務、今はカフェバーのマスターをしています。
私のお店にはお金の悩みを持つ、いろいろなお客様がいらっしゃいます。
いつもお店でお客様にアドバイスしていることを皆さんにも直接、お伝えしたくて、このコラムを始めました。
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